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    「手錠」

     新宿・歌舞伎町のラブホテル街をキャリーバッグを引きながら、新宿駅方面に急ぐ若い女がいた。左手首の腕時計に目を落とした後に前を向くと、制服警官が二人立ちはだかっている。
    「お急ぎのところすみません、職務質問させてください」
     やや太めの警官が女に声を掛けた。
    「あたし、急いでるんですけど?」
     若干尖った声で返答した。
    「申し訳ありません、この辺りでちょっとした事件がありまして。すぐ終わりますので、ご協力お願いできませんか。何か身分を証明するものをお持ちでしたら、ご提示いただきたいのですが」
     もう一人の背の高い警官が妙に腰の低い調子で説得する。女は渋々肩に掛けたバッグから取り出した財布にしまっていた運転免許証を見せた。太った警官が懐中電灯でそれを照らして記載事項を確認すると、付け加えるように言った。
    「大変恐縮ですが、お荷物の中身を見せていただけませんか?」
    「それは……」
    「ちょっと拝見させていただくだけで構いません。ご協力を」
     長身の方も畳みかけてくる。女と警官二人はしばらく押し問答をしていたが、やがて根負けしたのか、女は仕方なさげにキャリーバッグを開いた。
    「これは何ですか?」
     長身が持ち上げたキャリーバッグの中身に照明を当てながら、太った方が訊いた。先端が幾つのも房に分かれた革製品だ。
    「……その、ちょっと叩いたりするものでして……」
    「叩く? ちなみにこれは何です?」
     太った方が風呂敷包みの結び目を解く。中からはエンジ色の麻縄の束が複数顔を覗かせた。
    「いや、これはちょっと結んだりするものでして……」
     俯いた女の答えは歯切れが悪い。
    「結ぶ? これは人を拘束するものではありませんか? 何のためにそんなことを?」
    「おや、この黒い革製品は何です?」
     背の高い方の問いに、太った方が上擦った声で応じた。
    「刑務所なんかで使われる革手錠に似てますねえ。あなた、何でこんなものを?」
    「仕事です」
    「何の仕事? 随分物騒なものをお持ちですねえ」
     女は顔を上げた。卵形で整った目鼻立ちをしている。髪の毛は肩の辺りまで垂らしているのが見える。
    「その、女王様をしてるんです……」
    「女王様って、SMの? 失礼ながら、そうは見えませんねえ。清楚でお綺麗なのに」
     太った方の態度が次第に無遠慮になってきた。女は少し憤然とした表情となっている。
    「あのう、もういいですか? 急いでるんですよ」
    「残念ながら、署にご同行いただくしかありません」
     キャリーバッグの蓋を閉めた後、長身の方が告げた。
    「な、何で?」
    「あなたは人を叩いたり、拘束したりできる物を持ち歩いている。これは詳しく話を訊かせてもらうしかありません」
    「そうしてほしい人がいるからなんです。何も悪いことはしていません」
     すると、太っている方が女の右手を背中にねじ上げた。
    「何するの? あたし、何も悪くないのにっ」
    「軽犯罪法違反の現行犯であなたを逮捕します」
     カチャリという冷たい音とともに右手首に金属が巻き付いてくる。手錠を嵌められたらしい。
    「言い分は署でゆっくり聞いてやる。大人しくするんだな」
    「そんな……」
     左手首にも続いて手錠を打たれた。女はその場にしゃがみ込みそうになりながら、言葉を継げなかった。両目には涙が浮かんでいた。

    「双逝」(「提案」⑤)

    「ほら、はじめは周りから舐めるんだ」
     紗菜の顔を美奈の股間に押し付けたマスク男が命じた。
     ショーツを剥ぎ取られた股間に生えた毛は薄い。男たちは美奈が開脚させられた格好で拘束される前に、まめまめしく股間を拭ってやったせいか、臭いはさほど感じない。紗菜は覚悟を決めて鼠径部に唇を這わせ始めた。
    「いや、そんなところ舐めないでっ」
     怯んで口唇愛撫を止めようとすると、後門に挿入されたローターが蠢き始める。
    「ふふふ、勝手に止めるってことは、お尻の穴も刺激してほしいのかな?」
     井口がからかいながら紗菜の乳首をひねり回す。
    「止めてください」
    「乳首コロコロされるのが大好きなんだろう? 膝を擦り合わせちゃったりして」
     先ほどローターの振動に晒され、軽い絶頂感をもたらされた肉芽が疼いているのが自分でも分かる。すると、生臭さが鼻を衝いた。紗菜は思わず顔を背けた。
    「いや、そこいじめないで」
     もう一人のマスク男が美奈の乳首にプラスチックの筒のような物を取り付けている。長さ5センチほどの筒の先のダイヤルを回すと、美奈は喘ぎ声を高くした。
    「これは乳首吸引器ってやつでな、元々は陥没乳首を改善するための物だったらしい。このダイヤルを回すと、乳首がチュウチュウ吸われたような感覚になるんだ」
    「そんなことしないでえ」
     今度は紗菜が悲鳴を上げた。ダイヤルが回され、美奈の喘ぎ声を搾り取られている間、紗菜の頭を押さえていた男が彼女の乳首を思いっ切り吸い上げている。唇で吸引され長く伸びた乳首を吸いしゃぶった後、乳首の根元に軽く前歯を当ててから唇を離す。井口がもう片方の乳首を同じように吸い立てる。紗菜が顔を振ってその刺激に耐えていると、美奈の股間から発する臭いがどんどん濃くなっていく。淫臭に煽られたか、紗菜は鼠径部に再び唇を当て、その周辺にキスをした。
    「ああんっ、エッチ……恥ずかしいっ」
    「あんな刺激じゃ逝けないって文句タラタラだった口が何を言いやがる」
    「チ×ポ舐めるのと同じくらい、オマ×コ舐められるのも好きなくせしやがって」
     マスク男たちは乳首吸引器をあてがわれた大きめの乳房を揉んだり、吸引器を指先で弾いたりした。それによって乳首が感じるのか、美奈の喘ぎ声がボリュームを増す。紗菜は充血して明らかに膨れ上がった肉芽に、つぼめた唇をそっと押し当ててみた。
    「あああはんっ」
     吊られた身体を美奈は仰け反らせた。爪先はすっかり丸まっている。吐き出される花蜜はさらに濃厚さを増し、紗菜の口から顎にかけて滴ってくる。紗菜は舌で湿らせた唇で肉芽を挟む。挟んだそれの先端を舌でこね回しながら、思い切り吸い立てた。
    「ダメえっ、それイヤあっ」
    「この女がこう言うのは、気持ちよくてたまらないときなんだぜ」
     男の言葉に背中を押された気分になった紗菜は、肉芽を吸い立てながら顔を上下に小刻みに揺らしてみた。
    「も、もう許してっ」
     美奈の腰が小さく揺れ始めた。紗菜は肉芽を上下の前歯で軽く挟んだ。
    「あんっ、もう……」
     美奈の身体が一瞬硬直した。軽く絶頂に達したに違いない。だが、ここで許してやるのは面白くないという気がした。紗菜は秘裂を覆った花蜜を舐め取りつつ、一つのアイディアを思い付いた。鼻を美奈の肉芽に押し付け、舌を秘裂の中に潜り込ませたのだ。
    「ああ、そんなっ。ズルいぃ、イヤらしいっ」
    「なかなかノリノリじゃないか。早くも女の子を責める愉しみを覚えたか?」
     井口が楽しそうに紗菜の乳首を愛撫しつつ、股間にも指を這わせた。
    「ん……。ぐふっ」
     紗菜は腰を蠢かせている。
    「ほら、クンニもサボるんじゃない」
     井口は紗菜の頭を押さえ付けつつ、ショーツの中に指を潜らせた。体内に指が押し入ってくる感覚に、紗菜は身悶えた。
    「ふふふ、もう締め付けてくるじゃないか」
     美奈の肉芽を愛撫し、秘裂にも舌を出し入れしながら、自らも指で体内を掻き回され、肉芽を巧みに指弄されている。責められる感覚は通常の倍以上に感じられる。
    「あ、ダメ、またっ……」
     美奈が再度身体を硬直させ、腹部をプルプル震わせている。一方で、井口の指は紗菜の弱点であるGスポットを的確に衝いてくる。
    「イヤっ、それダメえ、許してっ」
     紗菜も腰を大きく揺らしながら、身体が自然に硬直していった。背筋を鋭い箭のような感覚が走り抜ける。
    「女のオマ×コ舐めながら逝っちまったんじゃないだろうな、まさか?」
     井口の揶揄の声は遠くで発せられているように感じた。

    「提案」シリーズ過去作品は以下↓

    http://ropeandcabbageroll.blog.2nt.com/blog-entry-107.html

    http://ropeandcabbageroll.blog.2nt.com/blog-entry-108.html

    http://ropeandcabbageroll.blog.2nt.com/blog-entry-109.html

    http://ropeandcabbageroll.blog.2nt.com/blog-entry-110.html

    「定義」(「札幌処刑台」・後編)


     乳首を舐め転がされ、指の間に挟まれたもう片方の乳首も揉み転がされながら、鼠径部に口づけを繰り返され、美紀はのたうち回っていた。人の字縛りからは解放されたものの、上半身を高手小手に拘束した縄目は解かれないまま、ベッドの上に転がされた。
     美紀と同じ全裸となった酒巻は乳首を愛撫しながら、先ほどまで三所責めにされていた部分の周囲を執拗に擽り、舐めしゃぶっている。何度かもたらされた絶頂によって燃え盛った身体の芯は、再び熾火となって美紀の心身を甘痒く嘖んでくる。
    「あぁん、酒巻さん……」
    「どうした?」
    「もっと……もっと気持ちいいところを……」
    「充分に気持ちいいだろ、乳首をこんなに尖らせてるんだから」
     充血した薄桃色の乳首が捻り上げられ、体奥から熱いものがまた滴るのを自覚させられる。思わず腰が持ち上がる。
    「意地悪っ」
    「縛られて、こんなわいせつなことをされるなんて、普通は嫌だろ。 なのにおねだりするなんて、どんだけスケベなんだ、あん?」
     言葉で美紀を追い込みながら、酒巻は乳首に負けず屹立している肉芽をチュッと吸った。
    「あぁん」
     美紀が声を張り上げると、酒巻の口唇は再び秘部の周囲を彷徨う。陰湿な焦らしに美紀は半べそをかきながら哀願した。
    「あんっ、もうください……。お願いしますぅっ」
    「また指を入れてほしいのか?」
    「指なんかじゃイヤっ! 酒巻さんの温かいのを……」
    「つまり、おれにもっとわいせつな行為をしてほしいんだな。それとも、みだらな行為か?」
     酒巻はベッドの上に中腰となり、すっかり勃起した怒張を右手でしごいて見せた。美紀の視線がそこに吸い寄せられている。
    「わいせつなことしてっ!」
    「よし、願いを叶えてやるか」
     肉棒に手早くコンドームをかぶせると、酒巻は美紀の腰の下に枕を差し入れた。期待に輝かせた美紀の大きな瞳を覗き込んで微笑みながら、怒張の先端で濡れ光る秘裂を上下に擦り上げた。時折、手で支えた先っぽの部分で肉芽を弄り、さらに甲高い悲鳴を絞り出させる。
    「ああん、早くぅ……」
    「もうしてやってるじゃないか」
    「……れて……」
    「聞こえないなあ。それにわいせつなこと、もう嫌ってほどしてやってるだろう」
    「入れてっ!」
     あくまで空とぼける酒巻に、美紀は苛立ちの混じった泣き声をぶつけた。
    「そんなこと頼まれてないぞ」
     乳首の根元を甘噛みされながら、再び肉芽が擦り上げられ、美紀は焦れながら熱く白濁した粘液を吐き出していた。
    「わいせつなことしてって頼んでるじゃない、さっきから……。お願いですからぁ」
    「一つ教えてやろう。法律的には『わいせつな行為』ってのはな、こうやって服を脱がしたり、身体を色々弄くり回して美紀を喜ばせることを指すんだ」
     相変わらず先端は秘裂に擦り付けられている。腰をもたげてそれを受け入れようとしても、巧みにかわされてしまう。
    「ああ、こんなの辛い……」
     涙の溜まった目で酒巻を睨むものの、その表情はすぐ哀願に切り替わる。白いムチムチした身体を桃色に火照らせ、ただのたうたせている。
    「対して『みだらな行為』ってのはな、『性交』、つまりオマ×コすることを指すんだ」
     そんな法的定義など、単なる事務職の美紀が知るはずはない。だが、改めて酒巻の肉棒をねだらずにはいられなかった。
    「み、みだらなことしてっ!」
    「今さらそんな言い方してもダメだ。はっきり『オ×ンコして』って言え」
     一瞬の間の後、美紀は口を開いた。
    「お……オマン×して……」
     消え入りそうな声だった。
    「この言葉、聴かせてやりたいぜ、美紀を大切に育ててくれたご両親にな」
    「言わないで、そんなことっ!」
    「自分の娘が悪い遊びを覚えて、みだらなおねだりをするまで堕ちたんじゃ、ご両親も浮かばれないよなあ」
    「堕ちてもいいっ、早くちょうだいっ。あはんっ」
     怒張が一気に押し入ってくる。先端が体奥を二度、三度突いた。
    「んっ……」
     美紀の全身が硬直し、痙攣した。
    「こんなんで逝くのは早いぜ。おれはもっと愉しませてもらうからな」
    「死んじゃう……」
     本格的な抽送が始まった。浅く、時には深く、太く固い肉棒が出し入れされる。ゴム一枚隔てても伝わるその体温は、美紀の肉壺をさらに蕩けさせていく。
    「狂わせてやる。腰が立たなくなるくらいにな」
     酒巻が大きく腹の上で泳ぐ。美紀の体内は既に沸騰し、また爆発が起きるのは時間の問題だった。

    「口唇」(「主演」・終)

    「ほら、しっかりナメナメしてもらうぜ」
     唯一残っていたブラジャーも外され、改めて高手小手に縛り上げられた由梨恵は、髪を掴まれた。顔が仰向けに横たわった高尾の股間に近付けられる。口惜しいことに、目の前のそれはまだ勃起していなかった。
     キングサイズのベッドに横臥した高尾の身体に対し、ちょうど直角の角度で由梨恵は覆い被さる格好だ。まだ萎えたままのそれの根元に口づけし、何度も先端に向かって舐め上げる。やや力をもたげてきたところで先端をすぼめた唇でキスを繰り返し、小刻みに舌を這わせる。高尾の呼吸が荒くなり、男根に力が漲ってくるのが感じられる。そして、完全に勃起させることに成功すると、由梨恵はわざと先端避けて茎の部分にキスをしはじめた。いつも散々焦らし責めにかけられていることへの仕返しのつもりだった。
    「あうん」
     乳首が高尾の悪戯な指で揉み転がされる。由梨恵の身体はちょうと高尾の右手を伸ばしたところにあった。
    「なかなか上手くなったじゃないか。お礼に気持ち良くしてやるよ」
     高尾の体臭が最も色濃く発せられる部分を口唇愛撫しながら敏感な部分を刺激されると、普段よりさらに快感が増してくる。高尾を焦らそうという邪心は消え去り、先端を唇に咥えながら舌を這わせた。早く高尾のものを秘唇で味わいたくなった。
    「う、ううん、止めてっ」
    「縛られてチ×ポ舐め舐めしながらオマ×コも弄られるなんて最高だろ?」
     高尾の右手は由梨恵の股間をまさぐっている。繊毛を擽り、秘唇を撫で上げ、肉芽を転がしてくる。思わず口唇愛撫に熱が入る。だが、高尾の指弄で思わず声が漏れ、屹立を咥えているのが辛くなってきた。
    「ああん、もう許してっ」
    「何が許してだ? せっかくオマ×コを気持ち良くしてやってるんだ、フ×ラを止めるんじゃないぞ」
    「だってっ、ああ、もう欲しいですっ……」
    「もっとおれを気持ち良くしてくれないと、こいつはお預けだ」
     依然として股間に高尾の指が遊んでいる。肉芽を軽いタッチで巧みに擦られ、快感が背筋を何度も貫いてくる。由梨恵は意地悪い快感に苛まれながら、高尾の屹立を懸命に咥え込んだ。
    「お、なかなか熱が入ってるじゃないか。お礼にもっと愉しませてやるぜ」
     枕元に置いたピンクローターを手にすると、高尾は振動子を由梨恵の股間にあてがった。
    「うふんっ!」
    「ほら、こうするともっと一生懸命舐める気になるだろう?」
     振動が強められる。体内で沸騰寸前まで高められた性感は既に捌け口を求めて荒れ狂っている。
    「あん、ダメっ! 逝っちゃう……」
    「逝ってもいいんだぜ。その代わり、こいつは挿れてやらないからな」
    「そんなっ。意地悪……」
    「逝きたくてたまんないんだろ? おれのチ×ポなんかより、ピンローの方がいいんだよな?」
    「もういじめないでっ。お願い、くださいぃぃ……」
     高尾の屹立に舌を這わせながら、由梨恵は泣き声で哀願した。
    「なら、おれの言うことは何でも聴くか?」
    「何でも従いますからっ! お願い、お願いっ……!」
    「今の言葉、後で撤回したら許さないからな」
     高尾は枕元に置いたコンドームを手早く自らに被せると、由梨恵に命じた。
    「跨がるんだ」
     言われたとおり高尾の股間にまたがった由梨恵は、しゃがみ込みながら手で根元を支えられた屹立を徐々に咥え込んでいく。先端が体奥に届くと、由梨恵は堪らずに腰を前後に律動させた。
    「ああん、気持ちいいっ。気持ちいいよぉ……」
     しばらく由梨恵に思いのまま腰を動かすのを許した後、高尾は腰を数回大きく突き上げた。
    「許してっ、もう……」
     叫びとともに由梨恵は全身を痙攣させた。
    「こんなんで逝っちまって満足してるんじゃねえぞ。もっと狂わせてやる」
     高尾は由梨恵の腰を両手で抱えると、本格的に律動を開始した。深く突いたかと思うと、入り口のあたりを擦り上げ、一気に昇り詰めようとする由梨恵の感覚を翻弄する。由梨恵は顔に汗で髪の毛を貼り付かせ、腰を捩りながら高尾の肉棒を味わわされていた。
    「あんっ、また逝っちゃうっ! もっとっ……。あんっ、来て、来てっ、お願いっ」
    「まだまだこんなんじゃ逝き足りないだろうが」
     高尾は由梨恵を両膝と頭で身体を支える格好にさせると、後ろから貫いた。
    「あん、そこは許してっ!」
     高尾の指が後門を抉り回してきた。
    「ここもすぐ好きになるさ。おぉ、よく締まるぜ」
    「ああん、死んじゃうぅ……」
     腰の律動が大きくなる。喘ぐ由梨恵の髪の毛が掴まれ、ベッドの下に設えられたムービーカメラのレンズに差し向けられた。由梨恵は呆けた顔を晒したまま、高尾が送り込んでくる快楽に没頭していた。撮影動画が高尾の友人の調教師・阿久大寛の元に届けられるとは知らないまま――。

    「九尾」(「主演」②)

    「パンツ脱がされたままじゃ恥ずかしいだろ? 穿かせてやるぜ」
     高尾は責め道具一式を入れたカバンから黒革のショーツを取り出してきた。クロッチの部分に袋のようなものが付いている。
    「うぅむぅ、ひあっ(そんなの穿かされるのイヤっ……)」
     男にショーツを穿かされるなど、羞恥の極みだ。だが、それを訴える叫びは厳重に噛まされた猿轡に阻まれる。背中に結ばれた縄が天井に張り巡らされた梁に繋がれ、立ち吊りの格好となった由梨恵の足首を掴み、足元にしゃがみ込んだ高尾がショーツを無理矢理穿かせた。それが膝の上まで引き上げられたところで、卑しい笑いを浮かべながら高尾が由梨恵を見上げた。
    「ほら、こうしててやるから大人しくしろ」
     いつの間にか手に握ったバイブの先端で、由梨恵の秘裂を上下になぞり始めた。
    「ふん、うふんぅ……ぐっ」
    「簡単に入るぜ、またオマ×コ濡らしてるからな」
     バイブが体内に押し入ってくる。それを反射的に喰い締めてしまい、さらに熱いものが溢れ出す。バイブのスイッチが入れられ、回転が始まる。秘肉をバイブで抉られ、枝の部分で肉芽を弄られる。由梨恵が悶え始める間もなく、ショーツが腰に穿かされる。
    「ふふふ、こうするとバイブを入れたままにできるんだぜ、嬉しいだろう?」
     高尾はショーツの底にできた袋にバイブの根元部分をはめ込んだ。わざわざ皮ショーツを穿かせたのは、バイブを固定するためだったのだ。
     腰にも縄を巻き付け、天井の梁に結び付けられると、由梨恵は立ったまま腰を後ろに突き出したような姿勢を強いられた。バイブの回転は不規則に強さや方向が変わり、由梨恵の性感を翻弄してくる。快楽に溺れようと思ったが、それは許されなかった。
    「ひぎっ!」
     由梨恵のよく張った尻で破裂音が弾けた。高尾は嬉々とした表情でバラ鞭を振るっているのだ。鞭が数回続けて炸裂する。由梨恵は痛撃を避けようと片脚を交互に鶴のように曲げるが、高手小手縛りのまま吊された身では、防御するにも限界がある。痛覚だけでなく、ランダムな動きをするバイブが背筋を貫くような快感を送り込んでくる。何度も尻を撃たれるたびに、由梨恵は感覚と感情をいいように揺さぶられる。太腿をバイブで撹拌された熱い滴が伝い落ちる。奴隷以下の扱いを受けながら感じてしまっていることを、由梨恵は恥じた。
    「どうだ? 鞭もお気に召したようだな」
     いったん鞭打ちを止めた高尾もバスローブの袖で額を拭っている。カップを引き下げられて露出した乳房の頂で、」充血して尖った乳首を指先で軽く揉まれる。それだけで、由梨恵は吊られた上半身を悶えさせずにはいられなかった。
    「こんなに乳首コリコリさせちゃって。お仕置きだな」
     バスローブのポケットから取り出され、目の前に突き付けられたのは木製の洗濯ばさみだった。
    「ひがっ、はへへっ(イヤっ、止めてっ)」
     由梨恵は涙を浮かべて顔を左右に振りながら哀願したが、高尾は微笑みを浮かべたままだ。乳首に鋭い痛みが走る。根元を洗濯ばさみで挟まれたのだ。
    「意外に気持ちいいらしいぜ」
     もう片方の根元にも洗濯ばさみを噛ませながら、高尾は嗤った。絞り出された乳首の先端に高尾の舌先が踊る。
    「う、うぅん……」
    「気持ちいいんだろう?」
     口惜しいがその通りだった。洗濯ばさみで根元を挟まれて感覚が鋭敏になった分、愛撫への反応も激しくなっているのだ。同時にバイブが小刻みに抽送される。交互に乳首を舐めしゃぶられ、回転するバイブを抜き差しされ、由梨恵は腰を大きくうねらせた。猿轡を噛まされた顔が仰け反った。
    「鞭打たれた後、乳首挟まれたまま逝っちまおうなんて、虫がよすぎるぜ」
     絶頂寸前で愛撫を中止した高尾は、恨めしげな由梨恵の目を覗き込むと、鞭を一閃させた。
    「いいっ!」
     縄に上下を絞り出された乳房が痛みに襲われる。
    「あれ? 落ちないか。もう一回だな」
     バラ鞭の先端が乳房を薙ぎ払った。今まで以上の痛覚に襲われると、片方の乳首を挟んでいた洗濯ばさみが飛んだ。
    「もう一個の洗濯ばさみも落としてやるぜ」
     怯えに満ちた由梨恵の目を見返しながら、高尾はバラ鞭の先端を数回乳房に這わせた。乳房の性感が掘り起こされ、秘裂で暴れ回るバイブの動きが殊更に意識される。どうやら、先ほどからバイブの回転数が上げられていたようだ。由梨恵は思わず両脚を閉じ、太腿でバイブを挟み込んだ。振動と回転が余計に体奥に響く。再び鞭が炸裂した。また洗濯ばさみが飛び去った。
    「あぐっ! ひぐぐっ……」
     由梨恵は仰け反ったまま、全身を硬直させた。やがて総身が小刻みに震え、吊り縄に預けた上半身を折った。足元が生暖かく感じられる。由梨恵はまだ顔を下に向けたまま、肩で大きく息をしている。髪の毛が掴まれ、顔を上げさせられると、猿轡を解かれた。
    「鞭で打たれて逝っちまったんだな?」
    「はい……」
     高尾の顔を見ることはできなかった。
    「このスケベ女め、ションベンまで漏らしやがって」
    「恥ずかしいですっ……」
     髪を掴まれたままでは顔を背けるにも限界があった。
    「この様子もしっかり録画してるからな。縛られて鞭打ちで逝かされて、失禁してる姿をな。動画サイトにアップしてやろうか?」
     洗濯ばさみの外れた乳首がまた愛撫される。そのむず痒い感覚と羞恥心がない交ぜとなり、由梨恵は荒い息を吐きながら顔を紅潮させるしかなかった。
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