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    屈従(「注文」②)

     グラスに注がれたビールを口元に近付けたが、恵理はそっぽを向いて逃れようとする。そして、炭谷に恨みがましい視線を向けてきた。せっかく注文したピザにも全く口を付けようとせず、炭谷が全てを平らげるハメになった。
    「何を不貞腐れてるんだよ」
     ブラカップからはみ出した乳首を揉み立てつつ、恵理の顎をつまんで上を向かせながら、炭谷が瞳を覗き込んできた。
    「酷すぎる……」
     厳重に縄打たれた上半身を小さく捩り、顔を左右に振って炭谷の手を逃れた恵理は、上目遣いに炭谷を睨んだ。
    「露出プレイをしてみたいって言ってたじゃん。だから、さっき試してみたんだぜ」
    「あたしの部屋ですることないじゃないっ! もう、ここには住めないわ……」
    「なあに、引っ越せばいいじゃないか。おれに不動産関係の知り合いがいるの知ってるだろう? そいつに幾らでも物件を紹介してもらえるぜ。それとも、おれと一緒に住むか?」
    「絶対にイヤっ。もうこの縄ほどいて。あんたの顔なんか見たくないっ!」
     恵理は背中で固定された両腕を動かし、縄抜けを試みていた。だが、二の腕ごと乳房の上下に食い込んだ縄目はますます厳しくなっていく気がした。普段は自らを陶酔させる緊縛が、今は恨めしく思えた。
    「ピザの配達員の前で逝っちまったからって、そうむくれるなよ。我慢すりゃよかったじゃん」
     炭谷は乳房を揉みながら、股の奥に手を侵入させようと試みたが、恵理は腰を浮かせてそれを避けようとする。唇を重ねようとしても、拒まれてしまった。
    「そうか、ならいいよ」
     炭谷は責め道具を入れた大ぶりの鞄から青い首輪を取り出し、恵理の首根っこを捕まえて無理矢理嵌めた。金具に鎖のリードを取り付けて引っ張り、しゃがみ込んで抵抗する恵理を立たせた。後ろ手に縛られたまま首輪を付けられ、リードで引かれていくのは、拷問蔵か処刑場に連行されるような惨めさを恵理にもたらした。だが、ライトブルーの上下の下着と首輪の青は、恵理の肌の白さを妙に際立たせてもいた。
     恵理を浴室に連れ込んだ炭谷は、恵理を樹脂製の壁に押し付けた。上に引っ張った鎖を壁に押し当て、顔が動かないように固定すると、恵理の頬を張った。恵理が涙の浮いた瞳で炭谷を睨み返すと、もう片方の頬を手の甲で叩き、そのまま首輪を外した。風呂桶には、先ほど炭谷が使った湯がそのまま張られている。炭谷は恵理の首根っこを掴むと、顔をそのまま湯船に近付けた。恵理は必死で抵抗したものの、男の腕力には敵わなかった。
    「ほら、もうすぐ顔が湯に浸かるぜ。その前に詫びを入れたら許してやるよ」
    「誰がっ……」
     恵理は顔を振り立てながら叫んだ。その叫び声はすぐにかき消された。
    「むぐっ」
     炭谷は恵理の顔をぬるくなりつつある湯に突っ込んだ。湯の中で吐き出された空気が、泡となって水面に浮く。そのまましばらく彼女の頭を湯に漬け込んでいた炭谷は、腕の力を緩めた。途端に恵理は水面から顔を上げ、荒い息とともに湯を吐いた。身体が拘束されているせいか、息を吐くたびに肩を大きく上下させている。
    「卑怯よ……」
     やっと声を絞り出した。
    「ガキのころ、時代劇で女囚が水責めにされるのを視て興奮してたくせに、寝言を言ってんじゃねえ」
     苦しい呼吸の合間の抗議を嗤いながら、炭谷は再び恵理の頭を湯の中に没せしめた。水中で大きな泡が生じるのが見えた。今度は先ほどよりも若干長く彼女の頭を押さえ付けている。恵理は頭だけでなく腰を動かし、この水責めから逃れようとしたものの、炭谷の力には抗えなかった。いよいよ呼吸が苦しくなってきたところで、頭が水面から引き上げられた。
    「ぶはっ、ごぼっ」
     恵理は咳き込みながら、水と息を吐いた。顔には濡れた髪の毛が貼り付いている。炭谷がそれをかき退けると、化粧が全て剥げ落ち、表情を失った顔が現れた。青ざめて呆けた顔が色気を醸し出していることに気付く余裕は、恵理にはなかった。水を吐き出し、何とか呼吸を整えたところで、炭谷の手がショーツの後ろの部分から侵入してきた。
    「ぐばっ、止めてえ、こんな……」
    「ヌルヌルじゃねえか、オマ×コがおれの指を呑み込んでいくぜ」
     背後から恵理に取り付いた炭谷の中指が蜜壺にゆっくりと挿入される。それがいったん最奥に到達すると、今度は小刻みな抜き差しが始まった。恵理が抵抗しようと腰を蠢かすと、さらに指のもたらす感覚が強まってくる。それだけでなく、中に沈んでいる中指以外の指が蟻の門渡りや後門に触れると、恵理の心に混乱をもたらされ、肉体は悩乱させられていく。乳首の先が擦り上げられ、さらに快美感が加速していった。
    「イヤっ、こんな無理矢理にっ……」
    「配達員の前で逝かされただけじゃなくて、水責めされて乳首コリコリになって、オ×ンコはヌレヌレのくせに、何言ってやがるんだ? もう顔も見たくない男にいたぶられてるのに、どうしてこうなってる、あん?」
    「あふん、イヤだってばっ」
     炭谷の中指は、下腹部の丘の裏側の辺りを責めている。いわゆるGスポットだ。この付近を中指の腹で擦り上げられ、振動を加えられると、恵理は喘ぎ声を堪えられなくなってきた。彼女の負け込みようを見て取った炭谷は、乳首をまさぐっていたもう片方の手を肉芽に転進させた。恵理の口から、図らずもよがり声が噴出する。Gスポットへの指弄が強められ、勃起した肉芽がリズミカルに弾かれていた。
    「く、口惜しいっ」
     責めへの屈服の第一歩を、恵理はそう表現した。
    「何が口惜しいんだ、内心では嬉しいんだろうが」
     恵理の気持ちを知りながら、炭谷は惚けた。彼女が最早はかばかしい抵抗を示せず、肉体的快楽に没頭し始めている中、炭谷は言った。
    「どんなに逆らっても、最終的にお前はおれに屈するってことが分かっただろう?」
     恵理は唇を噛んだ。だが、中指の突き上げられ、最奥を責められると、口を噤んでいることはできなかった。
    「もう、今はっ……」
    「今は止めてほしいか?」
    「そんなのダメっ。あん、たまんないっ」
     再びGスポットを攻撃され、恵理は顎を仰け反らして叫んだ。
    「あん、はあん……。イヤん、もう許して、逝きそうっ」
    「まだ逝かせてやらないぞ」
    「意地悪しないでっ! 逝くっ、ホントに逝っちゃうっ。ああああん……」
     恵理の上体が反り、下半身がヒクッヒクッと痙攣する。涎が垂れ、滴った花蜜がショーツを濡らす。屈服の味は甘美で濃厚だった。それが様々な意味で、恵理をさらに堕として行くとは知らないまま、恵理は芳醇な快楽を全身で味わっていた。
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