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    赤と白(「事前合意」②)

     鼠径部に濃厚なキスが続いている。乳首を嬲る手が時折下に降りてきて、綺麗な長方形にトリミングされた繊毛をかき混ぜる。唇は逢瀬前に千里自ら手入れしたばかりの丘の部分を這い回り、内股を軽く甘噛みする。だが、早坂の口唇と舌は、最も襲ってほしいところには、なかなかたどり着こうとしない。
    (あんっ……焦らさないで)
     恥ずかしいおねだりは猿轡に阻まれ、明確な言葉とはならなかった。股間から顔を離した早坂が意地悪な目で千里を見上げながら言った。
    「何だか、凄く女っぽい臭いが漂ってくるぜ」
    「ひあっ」
    「クリちゃんもすっかり大きくしちゃって。おれの小指の先ぐらいあるぞ。明るいところで改めて見ると、物欲しげでイヤらしいなあ」
    「やへへっ」
     早坂が千里のそこを舐めるのは初めてだった。この男がそんなサービスをしてやるのは、数回の逢瀬を経た女に対してだけだった。興味の持てない女を二度と縛ることのない早坂にとって、千里はそれなりに気に入ったと言える。同時に、早坂の“寵愛”を受ける女は、より深い快楽と引き替えに、さらなる羞恥と屈辱を味わうことになるのだった。
    「んぎぃっ!」
     秘裂が下から上に舐め上げられた。背筋を熱くて速い箭が一瞬で走り抜ける。その動作を2―3回繰り返されると、千里は腰の中心から発した震えが全身を貫くのを抑えきれなかった。
    「しょっぱい味するんだな、千里のここ。てっぺんのサクランボはどうかな?」
     生暖かく柔らかいものに肉芽をチュルっとくるみ取られた。絶息しそうになったところで、そこは丸められた唇が湿った音とともに啄んでくる。
    「ぎいっ……。ひっ……」
     早坂は片方の手で肉芽の両サイドを押さえて包皮から露頭させ、舌を絡ませる。普段は包皮に隠れている部分を口唇で包み込む。上下の歯で軽く噛んで充血した先端に舌を小刻みに踊らせる。千里は真っ赤になった顔を左右に激しく振り立て、強烈な快感を少しでもやり過ごそうと試みた。しかし、猿轡のために正常な呼吸が妨げられていることもあり、身体を襲う感覚の波は体内に滞留してしまうかのようだ。やがて頭は半ば朦朧となり、波はとっくに堤防を越える寸前だった。
    「ひぎっ、ひぎほう……」
     早坂の舌は肉芽の直下からわき出てくる熱く白濁した粘液をすくい取り、勃起しきった肉芽に擦り付け始めた。そこが根元から強く吸い上げられ、充血して尖った乳首を揉み転がされる。
    「ひぐっ! ひひはふっ……」
     千里は椅子に固縛された身体を懸命に捩り、ヒクヒクと震わせた。恍惚の表情を晒したまま、不自由な肩を上下させ、腹を波打たせている。早坂は腕時計を覗き込み、口唇愛撫を開始してから3分しか経過していなかったことを確認すると、顔をほころばせた。
    「何だ、おれのナメナメはお気に召さなかったようだな」
     笑顔を引っ込めた早坂は、千里にあえて渋面を向けた。
    (そんなことありません……)
     言葉にするのも億劫だった。
    「もっと気持ちよくしてやらないと後で怨み言を言われそうだからな、今度はこいつだ」
     早坂は秘唇を手で開かせると、固く尖らせた舌を蜜壺に侵入させてきた。
    「あぎっ!」
     千里にとっては初めての経験だった。そこを舐められた経験はもちろんあるが、生暖かくぬめった細長いものが、中まで入り込んでくる感覚は、異様な昂ぶりをもたらした。もう片方の手で肉芽を優しく揉み上げられながら、舌が抽送され始める。早坂が顔を前後に動かしているのだ。千里は新たな責めにひとたまりもなく悶絶させられていた。間もなく、猿轡の下から漏れるくぐもった声が湿り気を帯びてきた。
    「ほ、ほごっ……」
    「なんだ、イヤなのか、こういうのは?」
     舌の抽送を止めて早坂は問うた。千里は首を左右に振った。早坂に意思を懸命に伝えたつもりだった。
    「イヤなら止めようか」
    「ひひはうっ!」
     意地悪っ!と叫びたくとも、言葉は声にならない。
    「なら、こっちの方がいいのかな?」
     今度は早坂が中指が蜜壺に挿入した。千里の身体が一瞬反り返った。だが、指は奥まで到達した後、動きを示さなかった。口唇は繊毛や鼠径部を啄むばかりで、肉芽を明らかに避けていた。
    「うほはひへ、ふぎぃ……」
     焦れた千里が目に涙を浮かべて哀願した。
    「何だって、どうしてほしいのか全然分かんないぞ」
     指はごく小さく抽送されたり、ゆっくりと左右に回転したりしたが、口唇は肉芽の周辺だけを相変わらず彷徨っている。千里がたまらずに腰を悶えさせると、指は蜜壺の入り口付近まで退却する動きすら見せた。こうした気の長い陰湿な焦らしが続き、千里は猿轡を噛み締め、半眼にした双眸から幾筋かの涙を滴らせながら、赤ん坊がイヤイヤするように顔を動かしている。何とか早坂の許しを得てこの苦行から解放されたかった。煽るだけ煽られ、膨らみきった快感のはけ口を与えてもらいたかった。不意に肉芽が生暖かい粘膜に包み込まれた。指が肉壺の腹に近い側のザラザラした部分をマッサージした。
    「ぐぅっ!」
     肉芽とGスポットの2箇所を同時に襲われ、感覚の波は再び防波堤を乗り越えた。いや、堤が大波にさらわれたと言うべきか。千里は身体を大きく波打たせた。
    「ひ、ひっ……。ひは、ひふっ……!」
     先ほどよりも格段に大きな絶頂感が瞬く間に全身を覆い尽くした。身体はとめどなく痙攣している。いったん肉芽から口を離した早坂が嗤った。
    「Gスポをちょっと突かれただけで、そんなに激しくアクメって恥ずかしくないのか」
     千里はこんな嘲笑にもはかばかしい反応を示さなかった。早坂の言葉など、既に耳に入ってこなかったのだ。
    「Gスポの次はこいつでどうだ?」
     再び肉芽に吸い付いた早坂は、中指を肉壺の奥に忍び込ませ、肉が小さく盛り上がった部分を繰り返し突き回した。ポルチオだ。ここを刺激されると、千里は内臓全体を揺さぶられるような感覚に陥る。最後の砦が陥落するのも目前だ。顔を振り立てているうちに、いつしか手拭いの猿轡は外れ、千里は舌で口に詰め込まれたショーツを押し出した。自由になった口で、掠れた声を響かせる。
    「許してっ! もう許してっ……。あん、イヤん、逝く、逝っちゃいますっ……!」
     目の前に赤い光と白い影が交互に明滅した。椅子に開脚縛りで固定され、股間に顔を埋められた自らの姿など、もはや目に映ってすらいなかった。
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