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    吸引(「裏目」④)

    「うわぁ、さっきビデできれいにしてやったのに、またグズグズじゃないか」
     花菜子の足下にしゃがみ込み、局部をのぞき込みながら井村は大げさに驚いてみせた。
    「だって……」
    「これでも感じてないとか言い張るのか? あーあ、膝のあたりまでネバネバしたのが滴ってるぜ。割れ目は白い愛液がビッシリだぞ」
    「もう止めてっ。セックスしたいなら、して構わないから……」
    「おっと、上から目線な物言いだな。まずはこのビンビンにしこったおサネちゃんを舐めて吸ってやろうか」
    「そんなのイヤっ!」
     こんな男の舌で悶えさせられるのは、あまりに口惜しい。その後の結果も明白なだけに、余計抵抗感がある。
    「おれの舌なんかじゃ、中崎先生を満足させるには力不足かもな。これ、何だか分かるかい?」
     井村は新たに、ショッキングピンクの小さな風船のようなものを持ち出した。直径は4センチぐらいで、理科の実験で使うスポイトキャップに似た形状をしている。
    「それ、何に使うの……?」
    「こうするんだよ」
     再びしゃがみ込んだ井村は、左手の人差し指と中指を肉芽の両側にあてがい、敏感な部分を露出させると、そこに風船の入り口部分を吸い付かせた。
    「いや、何なのそれ? 外してっ」
    「こうすれば、イヤじゃなくなるぜ」
     風船状に膨らんだ部分を摘まんで繰り返し押すと、赤い神経の塊がどんどん吸い出され、次第に大きさを増していく。ちょうど、スポイトにインキを吸わせるような状態だ。
    「あああ、変な感じ……」
     ゴムの吸い口に絞り出された肉芽は、敏感さを増し、強い、ときには弱い電流を全身に送り込んでくる。綿棒で責められたときのような痛覚は少ない分、甘い快美感が花菜子の反抗心を陥落に導こうとする。そのとき、井村がゴムを2回ほどピンピンと弾いた。
    「あっ……。ぐぅっ……」
    「まさか、逝ったんじゃないだろうな?」
     花菜子の髪を掴んで汗と涙にまみれた顔を自らの正面に向き合わせながら、井村はからかった。緊縛された上半身の肩が上下している。
    「……そんなわけないわ……」
     井村から視線を逸らしながら、花菜子は苦しげな声を絞り出した。
    「じゃ、今のは逝かなかったことにしよう。こいつはどうかな?」
     花菜子が軽い絶頂を迎えたことを知りながら、井村はさらに数回、風船部分を絞って肉芽を締め付ける。風船を前後左右に揺する。回す。花菜子は吊られた上半身をのけぞらせ、片方だけ床についた脚は幾度も、何かを蹴り出すようにむずかった。井村がまた乳首に吸い付き、その根元を噛んだ。
    「いや、ダメ、ダメ、許して……」
     屈服の声を花菜子が上げた直後、井村は風船を動かす手を緩めた。沸騰しかけた性感が高原状態で推移するよう、意図的に制御しているのだ。
    「お願い、もう嬲るのは止めて……。もっと続けてください」
    「何を続けてほしいんだ?」
    「クリ……、クリトリスを弄って。逝かせてください、もう逆らいませんから……」
     卑劣漢への哀願の言葉は、自然と敬語になっていた。井村は片方の手の平で、肉芽同様に勃起しきった乳首を転がしながら尋ねた。
    「なら、きょうはおれの好きなようにするぞ。いいな?」
    「何でもしてください……」
    「さっき、『セックスしてもいい』とか、勘違いした物言いをしやがったな。きちんとした言葉で言い直せ」
    「花菜子を抱いてください……。抱いていただきたいのです……」
    「最初から、そう素直な態度をしていれば、ここまでいたぶられずに済んだんだぜ、中崎先生?」
    「も、申し訳ございません……。ああ、止めないで、止めないで下さいぃ」
    「今の言葉、後で忘れたふりするんじゃないぞ」
     言葉もなく必死で頷く花菜子が見せた切羽詰まった表情に満足し、井村は肉芽への責めを再開した。風船を小刻みに、激しく律動させる。乳首の根に歯を立てる。花菜子は後ろ手に縛られ、片脚を吊り上げられたまま、全身の肌から脂汗をにじませ、上気した顔を左右に振り立てている。目先の快楽しか頭にない国語講師の最後のプライドはとっくに崩壊していた。
    「ああぁ、逝っちゃう、逝きますっ……!」
     一瞬絶息した花菜子は、身体全体をブルブルと震わせつつ、大きな絶頂を迎えた。井村があてがった手指の間を伝い、秘口からは白濁した液体が流れ、床に落ちた。

    (続く……かな?)
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