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    勝負(「ハンデ」⑥)

    「やだ、何これ? ジワジワ来る……」
     最初に音を上げたのは奈美だった。声を漏らすまいと懸命に噛みしめていた唇は半開きとなり、M字開脚縛りにされた身体をモゾモゾとさせ始めた。乳首は風呂に入れられる前よりも、さらに固く突き立っている。
    「まだ5分も経ってないぞ、だらしないな」
     飯島の揶揄に重ねるように、梨菜が悲痛な声を上げた。
    「ああん、熱いっ。身体が熱いっ! どうすればいいのよっ」
     男たちから見て左側で縛られている梨菜の全身は、うっすらと汗に覆われていた。顔を振り立てるのにつれて、汗に濡れたショートカットの毛先が小さく跳ねる。奈美より一回り大きな乳房が上下に揺れ、甘美な刺激を求めるように、その頂点の乳首が尖っている。川崎は恋人に声を掛けた。
    「乳首吸ってやろうか?」
    「お願いっ……」
     立ち上がろうとした川崎を、飯島は手で制した。
    「いくら彼女のおねだりでも、まだ情けを掛けちゃいかんよ。もう少し焦らしてやった方が、バイブを挿れられたときの反応が凄いんだから」
    「それもそうっすね。梨菜、もう少し我慢しな」
    「ああ、意地悪ぅ……」
     この軽薄さといい、言葉遣いといい、こんな男がコールセンターに勤務しているとは信じがたい。だが、媚薬の効果に汗と涎を垂らしながら堪え忍んでいる梨菜が、取り澄ました声で顧客の電話に応対している姿を想像すると、飯島も妙な興奮を覚えた。傍らにいる奈美から顔を背け、荒い呼吸を繰り返している。甘い声が時折混じるのを堪えきれないでいる。すると、喘ぎ声が呻き声に変わった。
    「い、痛いっ」
    「何してんだよ、梨菜?」
     昂ぶりに耐えられなかった梨菜が、奈美の右肩に噛み付いていた。媚薬のもたらした体奥の疼きをしばし忘れるには、何かに縋り付くしかなかったのだろう。手足を厳しく縛られた格好でできるのは、口を動かして気を紛らせることだけだった。
    「ふふふ、せめて脚が動かせたらって思ってるだろう、梨菜さん。痛い思いをした奈美も可哀想だし、そろそろお嬢さん方の期待に応えてやろうか」
     川崎を促し、ソファに近寄りながら飯島が梨菜に訊いた。
    「何をどうしてほしいんだ?」
    「分かってるくせにっ……」
    「素直じゃないね。奈美は何て答える?」
    「……触って……」
     顔を背けたまま視線だけを男たちに転じ、奈美が呟くように言った。興奮した川崎が、奈美の乳首を捻った。
    「ヒイッ! あんっ、そこじゃありませんっ」
    「だから、どこを触ってもらいたいんだよ?」
     乱暴に問い直す川崎の口調も、焦れた様子だ。
    「オマ×コに挿れてっ! 何でもいいから掻き回してっ! もう、放っておかれるの我慢できない……」
     奈美が口を開く前に、梨菜が大きな声で2人に哀願した。既に充血した肉芽は包皮から露出し、秘口から垂れ流した粘液が革張りのソファの座面に小さな水溜まりを作っている。
    「梨菜さんの切なる願いを聞いてやることにしようか。川崎君、そろそろ競争を始めようぜ」
     川崎に否はなかった。飯島は白色のバイブを川崎に手渡した。直径は3センチほど、長さは20センチ前後だろうか。亀頭を象った先端部分はわずかに曲がっているが、根元から枝分かれした肉芽刺激用の振動子は付いていなかった。
     飯島が同じバイブの根元にあるスイッチを操作すると、先端がうねり回る。真ん中から少し上のイボイボの付いた部分は、先端とは逆方向に回転する。2人の女の目は、それに吸い寄せられた。
    「思ったほどでかくないっすね。あの小枝みたいにクリに当たるやつはないんですか?」
    「今日はこのストレートなバイブにしよう。これだけ焦らされた後だ。あんまり強力なのを使ったら、すぐ競争は終わっちゃうよ」
    「確かに! オンナに楽はさせませんね、飯島さん」
    「先に楽になった方にはお仕置きだからな。ま、挿れるときにまで焦らしてたんじゃキリがないから、とっとと銜え込ませよう」
     飯島は梨菜、川崎は奈美の前に、それぞれ腰を落とした。女たちの秘口にいったん回転を止めたバイブを侵入させた。
    「ああんっ……」
    「んっ、くくっ……」
     媚薬を塗られたまま放置されていた2人の女は、顎を仰け反らして喘いだ。
    「スイッチを入れてもいいけど、最初からマックスにはするなよ。後は自由に責めよう」
    「了解っす」
     元気のいい返事とともに、バイブの先端が奈美の体奥を突き上げた。「ううっ」という呻き声が響いた。
    「梨菜さんは、お仕置きなんかされたくないだろう? 奈美が逝くまで、ゆっくり出し入れしようか。こんな風に」
     飯島は半分ほどしか埋まっていないバイブを小刻みに出し入れしていた。むろん、まだスイッチは入れられていない。
    「あん、もっと……」
    「もっと入口に近い方か」
     バイブの先端が引き上げられた。
    「イヤあっ!」
     一際大きな悲鳴だった。
    「そっかそうだよな、バイブなんか嫌いなんだな」
     飯島はバイブをスッポリ引き抜き、その先端を梨菜の頬に押し付けた。梨菜が恨みがましい目付きで、バイブと飯島の顔を交互に見やる。
    「怒った顔も色っぽいねえ。もっと色気のある表情をを見たいな」
    「もういじめないでください! お願いですから……」
     梨菜の訴える声に必死さがにじみ出ていた。
    「なんだい、1日に何度も泣きべそかいてちゃ、みっともないぞ。年下の奈美があんなに我慢してるのに」
     バイブを抽送されながら、奈美は喘ぎ声を必死で押し殺していた。それでも小さな嬌声が漏れ、腰が小さく蠢いている。
    「だって、もうたまんないんです……」
    「何が?」
    「アソコが……。アソコが熱を持っちゃって……」
    「それで?」
    「掻き回してっ、奥まで挿れてっ! 火照っちゃってどうしようもないのっ」
    「しょうがない女だねえ。淫乱だな」
    「淫乱でもいいっ。早くぅ……」
     飯島はゆっくりとバイブを奥に進めた。梨菜は安心したように「ああっ、はあっ」と息を吐いた。汗に濡れた髪の先端を、ルージュの剥げた唇の端で噛みながら。
    「梨菜みたいによがってみせなよ、奈美ちゃん」
     川崎は焦れた声で言った。奈美は小さな喘ぎを断続的に吐きつつも、顔を左右に振りながら抽送のもたらす快美感に必死で抵抗していた。
    「なんだよ、そんなにお仕置きが怖いのか? こいつはどうだ」
     川崎はバイブのスイッチを入れた。亀頭部分のうねりが体奥の繊細な感覚を揺さぶる。抽送が再開されると、バイブのモーターが唸るとともに、粘液がかき混ぜられる音が聞こえた。
    「ダメですっ、それ。止めてぇ、感じちゃうっ」
    「すっげえ濡らしてるじゃん。もう逝っちまうんじゃないのか?」
     川崎は抽送を続けながら、奈美の乳首を吸い、舐め転がした。奈美の悲鳴がさらに音量を上げる。両足の爪先は丸まり、大腿部の筋肉が硬直しているのが見て取れる。
    「反則じゃないか、それ」
     苦笑しながら、飯島も梨菜の乳首を摘まんで捻り上げた。
    「ああんっ、あたしの乳首も舐めてっ。噛んでっ」
    「欲張りだな」
     飯島が梨菜の要求に応えると、呑み込まされたものを貪るように、不自由な腰を揺さぶった。こちらの爪先は指間を開きながら丸まり、小刻みに震えている。
    「くそっ、負けてたまるか」
     川崎は右手でバイブを操作しながら、もう一方の手で秘口の上で大きく膨らんだ肉芽を擦りだした。
    「だあめえっ! ずるいっ、それずるいっ」
     奈美は腹部の筋肉を引き攣らせながら、顔を仰け反らせた。最早お仕置きへの怖れなど脳、裏から消えているに違いない。
    「奈美はもう逝きそうだよ。梨菜さんはまだだよな」
     奥まで含ませたバイブの先端を腹の底に押し付けるように動かし、体奥を責め上げながら、飯島は言った。もちろん、梨菜の性感は頂上から見て九合目までは達している。膨らみきった感覚は、今にも訪れそうな爆発の瞬間を渇望していた。
    「あたしも逝きたいっ。もう楽になりたいっ! 早くぅ……」
    「年上のくせに、奈美よりこらえ性がないねえ。先に逝かされたらお仕置きだって言ってるじゃないか、何度も」
    「お仕置きしてっ! ああ、もっと突いてえっ。突いてっ」
     飯島は梨菜の身体に覆い被さり、喘ぎに喘ぐ唇を貪った。梨菜の予想以上の崩れ方を目の当たりにし、この男も激しい欲情に衝き上げられたのだ。真似をして川崎も奈美の唇に吸い付いた。必死で舌を吸う年若の女に愛しさすら覚えていた。
    「んっ……。ダメえ」
     呼吸を荒げながら、奈美が川崎の唇から逃れた。キスを愉しむ余裕は失われている。飯島はバイブのスイッチを入れ、肉芽を指先で押し潰した。。
    「あん、待ってたの、それっ。気持ちいい……。あはん、逝くっ。いいっ、逝っちゃうぅ……」
     一瞬硬直を見せた梨菜の全身が小刻みに震えた。
    「ちくしょう、もう少しだったのに」
     川崎はバイブを操りながら、奈美の乳首と肉芽を遮二無二擦り立てた。間もなく、奈美が恥を晒す瞬間がやってきた。
    「あたしもダメっ。逝くっ……」
     奈美の腹が波打っていた。肩が小さく上下している。右肩には梨菜の歯形が残っている。桜色に染まった全身から汗が噴き出ていた。
    「こっちの勝ちだな。梨菜さんにとっては負けか」
     奈美の様子を眺めていた飯島が、いったん小休止していた抽送を再び始めた。川崎はスイッチをマックスに入れた。
    「もう許してぇっ」
    「続けてなんてイヤですぅ……」
     女たちは異口同音に悲鳴をこぼした。
    「もう勝負は終わったんだ、これからは純粋にバイブを愉しめるぞ、梨菜さん」
    「バイブ気持ちいいんだろ? 可愛い顔に似合わない激しい逝き方を見せてくれよ、奈美ちゃん」
     淫具によるいたぶりは、まだしばらく終わりそうになかった。女たちの喘ぎ声には、絶望とそれを上回る期待が込められているように聞こえた。
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