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    「地下」(「提案」②)

    「ほら、しっかり歩きなさい」
     紗菜が尻込みしそうになると、井口はリードを引っ張った。首輪が細首に喰い込む。紗菜は涙をこぼしながら井口に従って足を進める。20メートルほどで先にあるエレベーターに乗り込まされた。
    「泣くことはないだろう。これからわたしとの勝負に勝たねばならないんだよ」
     エレベーターの「B1」ボタンを押しながら井口は嗤う。この40男は「このマンションの地下で勝負しよう」と言って紗菜を自らの部屋から連れ出した。紗菜は後手縛りの縄目を解かれるどころか、乱れた胸元も直されないまま、その上にバスローブだけを羽織らされていた。
     地下の部屋に入ると、紗菜は10畳はありそうなベッドルームに進まされ、真ん中にある椅子に縛り付けられた。椅子はベッドルームとは反対の白い壁を向いている。リードは取り外されたものの、バスローブは脱がされ、首輪はそのままだった。乳房は無論はだけたままだ。
    「こいつは特等席だ」
     紗菜の乳首を弄り回しつつ、井口がカード大のリモコンを操作すると、白い壁が瞬時に透明になった。壁の向こうには彼女同様後手縛りにされた2人の若い女が吊されていた。2人とも着衣のままだが、羞恥に耐えるように俯いている。
    「何ですか、あれ? イヤだ、早く帰してっ」
    「ダメだよ、そんなに大きな声を出しちゃあ」
    「この壁はマジックミラーだよ。こちらから向こうは見えても、向こうからこちらは見えん。向こうの声や音もスピーカーでこちらに聞こえるんだ。この部屋はわたしの『趣味』のために持っているんだがね、同好の士にもああやって貸してるんだ」
     壁の向こうで、黒いTシャツにブラックジーンズ姿の男2人が部屋に入ってきた。黒いタオルで頭を覆い、同じく黒いマスクをしてサングラスを掛けている。
    「彼らがわたしの同志だ。プライバシー保護のために顔を隠しているがね」
     と言いつつ、吊された2人の女の顔は隠されていない。男たちが女たちそれぞれの髪の毛を掴み、頭を上げさせる。
    「イヤっ!」
     女たちは異口同音に悲鳴を上げたが、晒された顔は隠せそうにない。右側の女は髪が長く、白いブラウスに紺のタイトミニを身に付けたOL風で、紗菜と同年代に見える。体つきはやや豊満だが、肌は白く色気のあるタイプだ。エンジ色の縄で縛られている。
     左側の女はショートカットで、水色のワンピースを着ている。切れ長の目が印象的なキリッとした顔つき。右側の女とは好対照な美人だ。明らかに紗菜より若く、学生かもしれない。
     2人の女は顔を紗菜の方に晒されつつ、乳房を揉み回されている。スカートの上から股間のあたりを触られ、右側の女は蕩けたような声を漏らす。左側の女は耳朶に息を吹き込まれ、嫌がって顔を左右に振っている。
    「さて、勝負を始めよう。ルールは簡単だ」
     いつの間に取り出したのか、井口は蚕の繭のような形をしたピンク色の物体を紗菜の鼻先に突き付けた。ピンクローターの振動子だった。思わず紗菜は顔を左右に振り立てた。
    「顔を赤くしてるけど、これが何か分かるのかね? 案外エッチなんだね」
     井口は振動子を紗菜の乳首に押し付けながら続けた。
    「あの2人のうち1人のオ××コに、これと同じようなローターが挿入されている。こっちとは違ってリモコンで動く高級品だがね。今から5分間、ローターを作動させる。その間の2人の様子を観察し、どっちの女のオ××コにローターが入っていたかを当ててもらうんだ。簡単だろう? 見事当たったら紗菜さんは無罪放免、わたしは今後一切関わらないよ。外したら、最初の約束通り、月1回はここに通ってもらうことになる。どうだ?」
     にやけ面をしながら井口が紗菜の顔を覗き込んだ。紗菜は頷くしかなかった。井口がスマートフォンを耳に当て、「始めてくれ」と言った。右側の女に取り付いた男が電話に出、井口に向かって親指を立てた。

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