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    仕置(「裏目」・完)

    「おれの指も満更じゃなかったみたいだな」
     半ば放心状態に陥った花菜子を後ろ抱きにして乳房を揉みながら、井村が耳元で囁いた。
    「あぁ、もう許して……」
    「賭けに負けて何度も逝かされ、シックスナイン競争でもあえなく敗北か。花菜子さんよ、これで何連敗だ?」
    「言わないで……」
    「それに、まだおれは逝ってないんだぜ。フェラでダメだったってことは、分かってるよな?」
     井村は腰の上で括られた花菜子の手に屹立を握らせる。花菜子は握らせられたものを離そうとしたが、井村の手がその上からガッチリ抑え込んでいる。花菜子の抵抗する動きが図らずも、井村の肉棒を刺激する形になってしまう。
    「ん? おれのものが愛しいか? オマ×コに迎え入れたいか?」
    「イヤ……」
    「いくら逆らっても、最後は逝かされて余計に恥を晒すってのが、分かっただろう? そろそろ観念した方がいいぜ」
     井村は乳首を嬲りながら、秘裂にも手を差し入れた。
    「ほら、またヌルヌルにしてるじゃないか」
    「だって……」
    「片脚を吊られておサネちゃん弄られたとき、『抱いていただきたいのです』と懇願しやがったよな? そのときの情けない声、聴かせてやろうか?」
    「か、隠し撮りしてたの? そんな、酷い……」
    「もちろん、撮ったのは声だけじゃないんだぜ。気付かなかっただろうがな」
     どうやら、部屋のどこかに仕込んだカメラで、花菜子の痴態は録画されていたらしい。
    「お願い、そのデータは消して……」
    「そのためにも、どうすればいいか分かってるよな」
     花菜子は涙を浮かべながら、無言で数回頷いた。

     ベッドに大の字に横たわった井村が、肉棒の根を支えて亀頭を上に向けている。花菜子は井村に膝立ちのままいざり寄り、屹立を秘裂に銜え込もうと腰を落とし始めた。
    「あん、上手くはまらない……」
    「こうすればすっぽり入るぜ」
     井村は亀頭を秘裂や肉芽に擦りつけて花菜子を呻かせると、秘口にあてがった。
    「そのまま腰を下げろ」
     肉棒の先端が秘口に呑み込まれると、井村は腰を浮かせて根元まで一気に沈み込ませた。
    「あぁん……」
     花菜子にとって、井村の肉棒はいささか太めに感じられた。蜜壺全体が押し広げられるような感覚に、花菜子のくたびれきった神経は、再び息を吹き返した。だが、積極的に自分から腰を動かす気にはなれない。井村もあえて自ら動く気配はない。
     しばらくして、花菜子の体奥が小刻みに揺すぶられた。
    「ああ、何を……」
    「腰を使わなくったって、愉しめるんだぜ、騎乗位ってのは」
     井村は花菜子に呑み込まれた肉棒の根元の筋肉を前後に動かしていた。それにつれて肉棒全体が動き、亀頭は花菜子の体奥を刺激する。
    「いやあっ……」
     身体を揺さぶって刺激を軽減しようとする花菜子の腰を両手で抱えて抑え込み、井村はアナルに入れっぱなしだったローターのリモコンスイッチを押した。
    「イヤっ、それは許してえ……」
    「嫌いじゃないくせに。あ、腰は動かすんじゃないぞ」
     乳首を捻り上げながら、井村は厳しい声で命じた。一方で、肉棒を動かして奥の突起を責め、ローターによる後門への刺激は止めない。花菜子の腰は依然、強い力で拘束されている。
    「ああ、お願い……、お願いっ」
    「セックスなんか止めてってお願いか?」
    「違いますっ! 腰を動かしてよろしいですか……?」
     喘ぎ喘ぎ、井村に懇願した。先ほどまでの強気な目線は影を潜め、涙で霞んだ瞳には屈辱と焦れったさが混じった感情に満たされている。全身に脂汗が浮き、乳首は勃起して上を向き、髪の毛は額や頬に貼り付いている。
    「ダメだ」
     井村がローターのスイッチを切り替えると、振動は強弱を織り交ぜた不規則なものになる。花菜子は半狂乱で叫んだ。
    「もう、ダメ。今までのことは謝りますからっ……」
    「誇り高い先生が、そんな言葉を口にしていいのか、あん?」
    「先生は止めて下さい……」
    「そっか、不倫で学校辞めたような女だもんな。先生なんて呼ぶことはないか」
     腰の動きを止められて喘ぐ花菜子が硬直した。
    「何でそれを……?」
    「人の噂なんて、あっという間に広がるんだぜ」
    「違う、あれは不倫なんかじゃないの……」
    「人の家庭を崩壊させておきながら、何が不倫じゃないだ。素直に認めないと、このままだぞ」
     花菜子は嬲るような井村の視線を避けるように、口惜しげな表情で下を向いた。すると、井村はローターの振動と肉棒の動きを同時に止める。
    「そんな……。意地悪っ!」
    「なら、こう言うんだ。『わたしは不倫相手の家庭を壊して、首になった淫乱教師です』ってな」
    「わたしは不倫相手の家庭を壊しました。そのせいで、学校を辞めさせられました。ああ、腰の手を離してっ!」
    「ようし、腰を動かしていいぞ。たっぷり味わうんだ」
     井村が腰に巻き付けていた腕をほどくと、花菜子は堰を切ったように腰を上下に律動させ始めた。後ろ手縛りの美女が目の前で切なげな表情を隠すことなく、汗みずくの身体で快楽に溺れ込む姿は、最高の見世物だった。
    「あああっ、気持ちいいっ! もう逝っちゃうっ!逝っちゃう……」
     陰湿な焦らしに性感をたぎらせられた全身を震わせ、花菜子はあっさりと絶頂に達した。
    「まだまだこんなもんじゃないんだぞ、淫乱教師の中崎先生」
     井村が腰を動かし始めた。奥の突起を激しく突いて花菜子を悶えさせ、それに併せて彼女の動きが速度を増す。井村が一転して花菜子を宥めるように律動のペースを落とすと、「な、何で?」と抗議しながら、腰を前後に振り立てる。
     井村も腰を上下させるだけでなく、器用に回したり、左右に揺さぶったりして応戦する。花菜子に同じリズムで抽送を繰り返したり、彼女が独走しかけると動きを控えたりする。井村の煽りや焦らしに翻弄され、花菜子の性感は加速が止まらない状態に陥っていた。
    「ああっ、もうイヤっっ……。ダメ、逝ってもいい? 逝ってもいいですか……?あん、許してっ、それ許してぇっ!」
     花菜子は腰を大きくグラインドさせると、これまで以上に全身を痙攣させた。いったん首を折ると、再び顔を仰け反らせ、「あああ、ひぃぃ……」と掠れたような悲鳴を発した。花菜子の記憶は、体奥で井村の肉棒から熱いものが噴出したところで途切れていた。


     数日後、塾の授業が終わってから、花菜子は井村の部屋に呼び出された。先日晒した散々な痴態を全て隠し撮りされ、公立校を退職した理由まで握られてしまい、既に井村に逆らうことなどできなくなっていた。
     今回は、最初からバスルームを使うことを許された。1日働いて汗まみれとなった身体を念入りに洗い、井村の命じたとおり仕事で着ていたフリル付きのライトブルーのブラウスと、紺のタイトスカートを身に着け、リビングに入った。
    「さ、そこに正座して、両手を後ろに回すんだ」
     井村が腕で指し示した場所の正面には、全身が映る姿見が置いてある。
    「井村さんは、シャワー浴びなくていいんですか……?」
    「その前に、中崎先生の緊縛姿を見ながら、ビールでも呑みたいんでな」
    「恥ずかしい……」
    「恥ずかしいなら、目隠しでもしてやろう」
     井村は睡眠用のアイマスクを花菜子の両眼に被せた。
    「何だか、凄く不安……」
    「だからこそ、余計に感じるんだよ」
     大人しく腰の上で重ねた両手に、麻縄が巻き付いてくる。手首を拘束した縄が胸の上下に掛け回され、脇の下や胸の間など要所要所を締め上げられる。思わず花菜子は呻いたが、それは苦痛ではなく、快感のためだった。
    「花菜子が人に縛られていく過程も、なかなか興奮させる眺めだな」
     井村の声は正面から聞こえた。
    「え、何、どうなってるの?」
    「こういうことですよ、中崎先生」
     背後からバスドラムのように響く声がして、アイマスクが取り去られた。目の前の鏡を見ると、長身で眼鏡を掛けた短髪の男が、ニヤリと微笑んでいる。井村の同世代のこの男は、花菜子も知らないわけではなかった。
    「き、喜多さん、どうして!」
     喜多は井村や花菜子が通うバーの常連で、某新聞の記者をしているとのことだった。どうやら、隣のベッドルームに潜んでいたらしい。上半身を揺さぶって抵抗する花菜子をいなしながら、両手で乳房を弄んでいる。
    「この間、おれとシックスナイン競争に負けただろ? 敗者は罰ゲームって言ったの、忘れたふりしてるのか?」
     井村は花菜子のあごの下にバラ鞭の柄を入れ、顔を上に向けさせる。戦前の特高にでも拷問されるような屈辱だ。
    「だからって、こんなの……。酷い、訴えてやるっ」
     口惜しげに叫ぶ花菜子の言葉を喜多が引き取った。
    「訴える? ご自身は不倫相手の奥さんに訴えられそうになったのを、示談で収めてもらったのに、よくそんなことが言えますな」
    「あれは事情があるんです……」
    「事情?そんなこと知ったことじゃねえ」
     井村は冷たく言い放った。
     喜多も花菜子が表沙汰にしたくない個人情報を掴んでいた。もちろん、彼女の過去の不倫の詳細も知っていた。公立中学校教師時代、彼女が付き合っていた男は単身赴任で東京に住み、独身と偽っていた。それを知った地方在住の妻が、花菜子の勤務先に怒鳴り込んだ。花菜子は騙されていたとはいえ、結果として不倫し、相手の妻が学校に抗議した事実は重くのし掛かった。事なかれ主義の校長や教頭、同僚に嫌がらせを受け、嫌気が差した花菜子が学校を退職したのだ。こうした経緯を調べるのは、記者の喜多にとってさして難しくはなかった。
    「この前の様子を録画したDVDは、すべて喜多さんにも視てもらったぜ」
    「あの中崎先生が、あんな悶え方をするとは意外でしたがね」
    「あなた、記者でしょう? こんなことに荷担していいんですかっ」
    「不倫はするわ、夏期講習中にSMプレイを愉しんで腰を抜かすわ。そんな女に難詰されても、こちらは良心の呵責なんか感じませんな」
     喜多はいつの間にか、スカートの中にも手を差し伸べてきた。
    「おや、どこやらを熱くしてますな。もうこんな調子なら、中崎先生と愉しい夜を過ごせそうですね」
    「喜多さんは、おれなんかよりずっとSMのベテランなんだ。この前より、ずっと気持ち良くさせてもらえるぜ」
     言い捨てると、井村はSM道具を入れたカバンを持って部屋を出て行こうとした。
    「ど、どこに行くんですか?」
    「喜多さんにはゆっくり花菜子の身体を愉しんでもらいたいからな、きょうは別のところに泊まるぜ。喜多さん、部屋の鍵はポストに入れておいていただければ」
    「おう、じゃ遠慮なく愉しんできてくれ」
    「お互いにね。くれぐれも素直にするんだぞ、中崎先生」
    「ああ、酷い……」
    「また目隠ししましょうか? それともご自身が責められる色っぽい姿を鏡で見ながら、脱がされたいかな?」
     喜多は花菜子のブラウスのボタンを外し始めた。彼女の悲しげな叫びが、自宅を出ようとする井村の耳に残った。
    (さて、喜多さんの家に行くのが楽しみだぜ)
     呼び止めたタクシーの後部座席に乗り込んだ井村は、行き先を運転手に告げた。スマートフォンの画面を指で操作すると、色白の肌と黒く長い髪が魅力的な、やや肉感的な女が胡座縛りのまま床に転がされている姿が映っている。勤務先であるシティホテルのフロントの制服を着せられたままだ。女が縄抜けしようと必死で悶える姿を、ウエブカメラが冷酷に捕らえている。
    (人の女を責めるのも止められねえな)
     井村と喜多は、落とした女をお互いに交換して調教する遊びを数年前から続けていた。道路はさほど混んでおらず、喜多の自宅まで車なら10分も掛からないはずだ。井村は股間が熱を持ってきたことを自覚していた。

    (了)
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